阪急十三西口にて。

愛したのはきっと。

酒とは男とは女とは一体何なのか

 

 

前から会ってみたいと言われてた人と、時間の都合がついて出会ってみた。

前から歩いてきた若ハゲを見て、ここからは消化試合だと歯を食いしばる。

 

「7時までなら大丈夫なんですけど...」

現在5時半すぎ、相手がためらう中私は高速で頷く。

とりあえず瓶ビール一本頼む。

グラスを直置きで注ぎだす相手を見てちょっと引く。

もちろん私は相手に注いであげる。

 

ビールを軽く口に含んで、相手が口をくちゃくちゃさせながら「ウマーい!」って言ってまたクチャクチャさせる。

マジで気持ち悪くてお酒が進まない。

 

相手は食べたいの頼むけど、3品ぐらい頼んで私はお腹空いてないって言ってストップ。

ビール一本、お酒もう1杯ずつ、キムチ盛り、ローストビーフのポテトサラダ、まずい出汁巻き卵。

 

相手はバツイチ、44歳、高学歴で上海&KLに住んでた経験あり。

「ここだ!」と怒涛の東南アジアで攻める。

相手も旅行好きでくすぐるとあとは一人で話し出した。

針の遅い時計をちらちらと確認し、55分ぐらいで断りなくお会計してくる有能な店員さんに助けられる。

 

「一人でずっと話してたよね、楽しかった~」「全然!わたしも~」

お会計で財布は手にするが出す真似はしない私。

「このあとどうする?もう一軒いく?」「いや、一軒のつもりでいたから」

相手がカードで払う、これで5900円とか高すぎかよ。

「えーもっと一緒にいたいな」「ごめんね、次回はゆっくり、是非」

お見送りさせてっていうのも断った。

 

コンビ二で買い物するからって言ってさよなら。相手が離れたのを見て、隣の総菜屋さんにおいてあった唐揚げ買って食べながら駅に向かう。

 

また不味い酒を呑んでしまった。

こんなんならやっぱり、初めから一人で呑めばよかった。