阪急十三西口にて。

愛したのはきっと。

生きてるうちにせめて

 

xx20年!! 世界はウイルスによる世界恐慌に陥る!

 

そんな中、人々は他者との接触を避け、マスクで顔を隠し、私も中国人の消えた大阪の街をはや歩きで通りすぎ、アルコールで乾いた指先を擦り合わせた。

 

たまに届くサブアカウントGmail.

出会い系からの通知は相変わらず、自分の期待には答えてくれない。

 

(このご時世、風俗店も大変だな。)

 

もし連絡が取れるなら、たっちゃんに会いたい。

 

兵庫県で第一感染者が確認されました!」

 

「感染者が100人を超えました!」

「ついに死者が!」「院内感染が!」「衛生用品の品切れが!」

 

ラブホテルって使用後の部屋は除菌してくれてるんだろうか。




満員電車、つり革を持つことを控えた人の集合体は不安定に揺れる。

目の前の赤いアップルのお兄さん。

マスクから覗いた、すっきりした強い眼、なかなか男前。

 

「こんにちわ!私は今なら安牌です!よければ今のうちにお手合わせ!」



誰彼かまわずセックスできてた時代が遠い昔のよう。